公平な選挙制度を!


by sea_of_sound_2008
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2010年 05月 29日 ( 4 )

 随分以前にアカウントを取得していたはてなダイアリーでも活動を始めました。といっても内容はあまりありません。はてなダイアリーの方は、論評以前のメモ、材料、覚え書きのようなものとして使う予定です。

 twitter 全盛の今にはてなダイアリーを始めるのは私くらいでしょう。ひまでひまでどうしようもない時などに、ご覧になって下さい。飽きたら止めます。

URL:http://d.hatena.ne.jp/sea_of_sound_2008/
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by sea_of_sound_2008 | 2010-05-29 17:42 | 運営情報
 「今国会では断念」が伝えられたとはいえ、今後もやはり警戒を要すべきだろう。

 国会法「改正」案について、民主党は「官僚主導を政治主導に変えるための第一歩」としている。しかし、内閣法制局長官の政府特別補佐人からの排除は、明らかに一般に認知された官僚制の問題、例えば公共事業をめぐる政財官の癒着といった問題とは種類が異なる。

 「官僚主導から政治主導へ」といったスローガンの下に、異なる事例を一緒に取り扱うことはできない。スローガンに惑わされず、事実に即した分析と批判をすることが重要である。


 民主党とのいう「政治主導」とは何か。それはこの場合には「内閣主導」「首相主導」あるいは「与党主導」である。現状において、つまるところは小沢一郎が憲法解釈の最終決定権を握るということである。本ブログでは、既に民主党が「小沢流の解釈改憲」で固まっているのではないかと指摘している。
 内閣が主体となって憲法解釈が行われるということについて、果たして内閣にそのような憲法解釈の権限があるのだろうか。内閣の権能については、第73条その他において、はっきり日本国憲法に定められている。内閣はあくまでも行政権の中枢であるはずだ。そして憲法解釈の最終権限は、司法権の最高機関である最高裁判所にあるはずである。憲法学の素人である私でさえ、内閣に憲法解釈の最終権限を与えるような立法はおかしいのではないかと感じる。


 水島朝穂「なぜ法制局を排除するのか —— 歪んだ『政治主導』」によれば、行政府の憲法解釈は、内閣法制局の憲法解釈を聴取した上で、内閣の責任において行うべきものであるという。つまり、行政府による憲法解釈は、そもそも禁止されていないのだ。これが第一に知るべきことである。

 しかし当然そこには限定もある。行政府が全く自由に憲法解釈を行って良いというわけではない。いかに行政府が憲法を解釈するといえども、国会における論議の積み重ねを軽んじてはならないし、法治主義や憲法尊重擁護義務も守らなければならない。

 水島朝穂は「内閣による自由な憲法解釈は、法治主義や国務大臣の憲法尊重擁護義務の観点から問題であるが、憲法解釈それ自体の性質論からも、単なる政策的必要性から憲法解釈は変更されるべきものではない」として、第134回国会における大出峻郎内閣法制局長官の答弁を引用している。

 「最高法規である憲法の解釈は、政府がこうした考え方を離れて自由に変更することができるという性質のものではないというふうに考えておるところであります」。

 もし内閣法制局の答弁を禁じるのならば、内閣法制局と行政府の憲法解釈を比較することさえできなくなってしまう。内閣による全く自由な憲法解釈が可能になってしまう。となると民主党・小沢一郎の言う「政治主導」とは、「内閣独裁」「首相独裁」とでも言った方が良さそうだ。


 まして民主党と小沢一郎との意図は、はっきりと解釈改憲、つまりは実質的な改憲にある。


 憲法改正の手続きは、周知のように憲法によって厳しく定められている。国会法「改正」という立法によって、解釈改憲(実質的な改憲)のための環境作りをすることは、政治的判断を優先させて、法にかなった正当な手続きを迂回する奇策であり、立法改憲の一種ではないのか。

 「国会法等の『改正』に反対する法学者声明」に「明文改憲が提起しづらい政治状況が生まれたなかで、解釈改憲が現実的な路線として追求されようとしている」というのは、そうした事情を指すものだろう。


 また、内閣法制局長官のせいで政治家同士の国会での議論が停滞しているかのような論理は、おかしい。「声明」にある通り「現状でも政府参考人に頼らずに政治家同士で審議をすることは十分可能」なのであって、ようするに総理なり大臣なりが官僚任せにせず、答弁すればよいだけの話しだ。

 それをしないのは政治家の怠慢の問題に過ぎず、立法の問題ではない。やはり、立法によって「政治主導」を実現しようとすることは詐術である。


 最後に一つだけ触れないわけにはいかないのが、この問題への21世紀臨調の関わりだ。前述「なぜ法制局を排除するのか —— 歪んだ『政治主導』」および赤旗記事「国会法改定議論を開始/小沢氏ら会合 憲法解釈変更狙う」によれば(また読売新聞2009年11月5日付「スキャナー」欄によれば)、「国会改革」の源流は21世紀臨調の「国会審議活性化等に関する緊急提言」にあるという。

 21世紀臨調とはまことに罪深い組織である。



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by sea_of_sound_2008 | 2010-05-29 17:31 | 政治
 5月20日以来、「Google 翻訳」を通して「ハンギョレ」「プレシアン」等といった韓国の民主派メディアを熱心に見ることが多い。不思議なもので、正確な翻訳ではなくとも記事の趣旨は伝わるものだ(さすがに自説の補強として引用するわけにはいかないが)。先日訳した「BBC ニュース」の記事では、Lee Jae-youn という人が、今の韓国の置かれた状況のことを「悲しい状況」と呼んでいた。様々な含意を感じさせる言葉だが、機械翻訳によっても、韓国のその「悲しい状況」は伝わってくる。少なくとも、部分的には。

 ところで、それら貴重なメディアの一つ「プレシアン」が Google によって、数日前から有害指定されているようだ。検索結果から「プレシアン」を閲覧しようとすると、「このウェブサイトにアクセスすると、コンピュータに損害が生じる可能性があります」というメッセージが出るし、「Google 翻訳」を使って見ようとする場合も同様だ。

 どうしてこうなったのか私にはわからない。ただ、このことを記録しておこう。

[追記6/02]
 現在では有害サイトの警告が出ることなく「Google 翻訳」でも閲覧できるようになっている。
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by sea_of_sound_2008 | 2010-05-29 11:42 | 雑記
 「上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場」より転載。この声明には「国会法改正案」の問題が集約的に現れているので、是非一読を。この問題を私の言葉でざっくばらんに言うのならは、小沢一郎が憲法解釈の最終決定権を握る、ということになる。強調は転載者による。

国会法等の「改正」に反対する法学者声明

 民主、社会民主、国民新の与党3党は、5月14日、国会法等の「改正」案を野党側の反対を押し切って国会に提出した。

 民主党は、2009年の総選挙のマニフェストで「鳩山政権の政権構想」の5原則の冒頭の2つに、「官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ」と「政府と与党を使い分ける二元体制から、内閣の下の政策決定に一元化へ」とを掲げ、衆議院の比例定数の80削減を盛り込んだ。また、この夏の参議院選挙のマニフェストには参議院の定数40削減を盛り込む方針を決めた。これらにより選挙制度や議会制について大がかりな改変が構想されている。その後、民主党は11月12日、「国会審議の活性化について」と題する文書を発表した。その概要は以下の通りである。

①政治家同士の議論を阻害している政府参考人制度を廃止する。
内閣法制局長官を「政府特別補佐人」から削除する。
③各委員会において、政治家同士による審議の場とは別に、行政公務員、各界有識者、市民団体、業界団体等から広く意見を聴取する新たな場を設置する。
④質問通告の規則を改善・厳格化する。
⑤政治主導体制を強化するため、大臣政務官を増員する。

 これを受けて、民主、社会民主、国民新の3党は、2009年12月28日、幹事長・国対委員長会談を開き、上記①から⑤の内容を盛り込んだ「国会審議の活性化のための国会法等の一部改正について(骨子案)」(以下、「骨子案」と略)を了承した。

私たちは、将来提起されてくることが予想される議員定数削減も、国民主権と議会制民主主義にとって重大な問題を惹起するものと考えるが、このたび国会に提出された国会法や議院規則などの改定は、必ずしも国会審議の活性化に資するものではなく、むしろ立憲主義の意義を弱め、国民主権の原理に背馳し、憲法が予定する議会制民主主義の形骸化を導くおそれがあるものと考え、この喫緊の問題についての声明を発表し、その危険性を世に訴えることとした。


1.政府参考人制度の廃止について

 国会の審議において、議員同士あるいは議員と大臣・副大臣・政務官との間で議案について十分な議論を尽くすことが重要であるのは、国会が国民主権のもとでの「国権の最高機関」であることから当然のことである。その点では、現行の「政府参考人制度」(衆議院規則45条の3、参議院規則42条の3)は、議長の承認や委員会が必要があると認めるときに答弁できるとしているにすぎないのであって、現状でも政府参考人に頼らずに政治家同士で審議をすることは十分可能である。

 それにもかかわらず、「行政に関する細目的又は技術的事項について審査又は調査を行う場合において、必要があると認めるとき」に「その説明を聴く」としている政府参考人の制度を廃止することは、むしろ国会における審議の質を低下させ、そればかりか、憲法62条が規定する国政調査権を不当に制限するものである。

 上記の「骨子案」では、政治家同士による審議の場とは別に「意見聴取会」を設けるとしているが、そのような場の設定が国会での審議の充実に資する保障はない。「行政に関する細目的又は技術的事項について審査又は調査」は、法律案などの議案の審議のなかで行われることでこそ、現状の問題点の検証や改革の必要性の検討に役立つのであって、制定される法律の質を確保する上でも重要である。そのような審査や調査を「意見聴取会」に切り分けて集めてしまうことは、かえって審議を散漫なものにしてしまいかねない。この「意見聴取会」が大臣等の出席義務なしに開催される場合は、なおさらである。

 また、政府参考人制度の廃止は、官僚による行政運営を、国会とりわけ野党議員の追及からかばい、ひいては政府・与党の政権運営に対する監視や批判の手がかりを国会から奪うことにつながる。その点でも国会の審議機能に低下をもたらす。


2.内閣法制局長官の「政府特別補佐人」からの削除について

「骨子案」は、国会法の69条2項が定める「政府特別補佐人」から内閣法制局長官を削除して、「意見聴取会」で「意見を聴取」する「行政機関の職員」の中に内閣法制局長官を含めるとしている。

 内閣法制局は、「閣議に附される法律案、政令案及び条約案を審査し、これに意見を附し、及び所要の修正を加えて、内閣に上申すること」や「法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べること」(内閣法制局設置法3条1号・3号)などの事務をつかさどり、内閣法制局長官は、閣議の陪席メンバーである。こうした法律問題の専門的部署として内閣の法律顧問的役割を果たし、政府の憲法・法律解釈の統一性を確保するべき内閣法制局の長官を、「意見聴取会」への出席は可能になるとはいえ、国会での法案審議の場から排除することは、国会審議自体はもとより、政府による憲法運用全般にも大きな歪みをもたらすことが危惧される。

 法案の審議の場では、その合憲性や従来の政府見解との整合性が問題とされる際には、政府の憲法解釈が問われる場面がしばしば現れる。そのような場面で、「政治主導」を理由にして首相や閣僚が、その時々の政治判断で憲法解釈を行い、それによって政府の憲法解釈やその統一見解がなし崩し的に変えられてしまうならば、立憲主義国家の憲法運用のあり方としては、重大な問題を生むことになる。とりわけ、憲法9条に関する政府の憲法解釈が安易に変更されることの影響ははかり知れない。


3.憲法9条の重大な危機

 内閣法制局長官の排除に対する小沢一郎民主党幹事長の意欲は、並々ならぬものがある。同氏は自由党時代の2003年5月には、「憲法や条約の有権解釈の権限を官僚の手から奪い返す」として、「内閣法制局設置法を廃止する法律案」を国会に提出している。また、同氏は、「国連の平和活動は国家の主権である自衛権の行使を超えたもの」であり、自衛隊による国連の平和活動への参加は、「たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に抵触しない」という持論を持っている。こうした独特の憲法解釈は、「(国連憲章上の)集団安全保障に関わる措置のうち憲法9条によって禁じられている武力の行使、または武力の威嚇にあたる行為については、我が国としてこれを行うことが許されない」(1994年6月13日、種田誠衆院議員に対する大出峻郎内閣法制局長官の答弁)とする内閣法制局の憲法解釈と鋭く対立するものである。

 鳩山由起夫首相も、2009年11月2日の国会で、集団的自衛権の行使を禁じているこれまでの政府の憲法解釈を当面踏襲する考えを明らかにしたが、その2日後の11月4日には、憲法解釈について、「内閣法制局長官の考え方を金科玉条にするというのはおかしい。その考え方を、政府が採用するか採用しないかということだ」と述べ、政府に決定権があると強調した。また、平野博文官房長官も同日の記者会見で、「鳩山内閣以前の内閣での解釈は、法制局長官が判断をしてきている。鳩山内閣では政治家が政治主導で、内閣において責任を持って判断する」と述べた。これは、集団的自衛権の行使は違憲とする内閣法制局が長きに渡って維持してきた憲法解釈を、政府の判断で変更することもありうるということである。

 明文改憲路線を掲げた自民党の安倍晋三首相が、2007年の参院選の敗北の結果を受けて退陣を余儀なくされたことを目の当たりにした民主党は、2009年総選挙では、2005年の「憲法提言」に込めた改憲の方針を鮮明にすることなく勝利した。このように明文改憲が提起しづらい政治状況が生まれたなかで、解釈改憲が現実的な路線として追求されようとしている。そうした解釈変更による9条改憲が容易な国会づくりが、内閣法制局長官の「政府特別補佐人」からの除外によって目指されているといえる。

 国民主権の観点からするならば、本来の意味での政治主導とは、国会をすべての議員が国民の代表としてその力能を発揮できるものとする必要がある。そして、内閣は、そのような国会に対して連帯して責任を負い、そうした内閣の責任を実効的あるものにするために行政機関に対する国会による監視と統制を確保することを基軸にして、国会と内閣の関係は構想されるべきものである。与党三党による国会法等を改正する「骨子案」は、そのような国民主権に基づく本来の意味での政治主導の実現には程遠く、「政治主導」を謳い文句にしつつも、政権党なかんずくその執行部による権力の独占、議会軽視、官僚組織の囲い込み、憲法運用の不安定化、政府解釈の安易な変更による憲法の歪曲をもたらしかねないものである。

 私たちは、このような国会法等の改正に強く反対し、法案の撤回を求めるとともに、国会と内閣の運営を、国民主権と議会制民主主義に立脚したものとするよう広く呼びかけるものである。

  2010年5月20日

<賛同者>

愛敬浩二(名古屋大学教授) 足立英郎(大阪電気通信大学教授) 石埼学(龍谷大学教授) 稲正樹(国際基督教大学教授) 井端正幸(沖縄国際大学教授) 植松健一(島根大学准教授) 植村勝慶(國學院大學教授) *浦田一郎(明治大学教授) 浦田賢治(早稲田大学名誉教授) 大野友也(鹿児島大学准教授) 岡田章宏(神戸大学教授) 奥野恒久(室蘭工業大学准教授) 小栗実(鹿児島大学教員) *小澤隆一(東京慈恵会医科大学教授) 戒能通厚(名古屋大学名誉教授) 加藤一彦(東京経済大学教授) *上脇博之(神戸学院大学教授) 北川善英(横浜国立大学教授) 木下智史(関西大学教授) 清田雄治(愛知教育大学教授) 久保田貢(愛知県立大学准教授) 久保田穣(東京農工大学名誉教授) 倉田原志(立命館大学教授) 小竹聡(拓殖大学教授) *小林武(愛知大学教授) *小松浩(立命館大学教授) 近藤真(岐阜大学教授) 佐々木光明(神戸学院大学教授) 笹沼弘志(静岡大学教授) 清水雅彦(札幌学院大学教授) 新屋達之(大宮法科大学院大学教授) 隅野隆徳(専修大学名誉教授) 芹沢斉(青山学院大学教授) 高橋利安(広島修道大学教授) 竹森正孝(岐阜大学教授) 只野雅人(一橋大学教授) 田中則夫(龍谷大学教授) 田村和之(龍谷大学教授)塚田哲之(神戸学院大学教授) *中島茂樹(立命館大学教授) 長岡徹(関西学院大学教授) 中里見博(福島大学教員) 中村浩爾(大阪経済法科大学名誉教授) 永山茂樹(東海大学教員) 名古道功(金沢大学教授) 成澤孝人(信州大学准教授) 新倉修(青山学院大学教授・弁護士) 丹羽徹(大阪経済法科大学教授) 前野育三(関西学院大学名誉教授) 前原清隆(日本福祉大学教授) 松宮孝明(立命館大学教授) 水島朝穂(早稲田大学教授) 三宅裕一郎(三重短期大学准教授) 三輪隆(埼玉大学教員) 村田尚紀(関西大学教授) 本秀紀(名古屋大学教授) 元山健(龍谷大学教授) *森英樹(龍谷大学教授) 諸根貞夫(龍谷大学教授) 山内敏弘(一橋大学名誉教授) 山口和秀(岡山大学名誉教授) 山崎英壽(日本体育大学講師) 若尾典子(佛教大学教授) *渡辺治(一橋大学名誉教授) 渡邊弘(活水女子大学准教授) *和田進(神戸大学教授)
その他5名   以上71名

(*は呼びかけ人)


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by sea_of_sound_2008 | 2010-05-29 10:51 | 政治