公平な選挙制度を!


by sea_of_sound_2008
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

韓国哨戒鑑沈没事件:シン・サンチョル「爆発はなかった 魚雷もなかった」への評価を巡って

 シン・サンチョルの論文、というよりはヒラリー・クリントンへの手紙といった方が良いのかもしれない、「爆発はなかった 魚雷もなかった」という座礁説を唱える文章に対する評価をめぐり、ブログ「虹の日記」のコメント欄で、ブログ主のどろさんと私の間で議論があった。有用な議論に思われるので、整形して(文面は変えていない)エントリとして立てることにする。
 私の問題意識は、「『陰謀論』とか『トンデモ』とかいった言葉をなげつけることは、現在の状況において政治的な圧力になりかねない」ということにあるので、もう少しそういった点を展開させることができたら良かった。そうならなかったのは、私の責任である。


sea_of_sound_2008@2010/05/30 01:19

> 一番の弱点は、爆薬成分が検出されたことについての合理的な説明ができない点です。

アルミニウムや爆薬が決定的な証拠になったわけではないでしょう。
「決定的証拠」となったのは漁船によるスクリューやモーターの発見です。
http://www.asahi.com/international/update/0523/TKY201005230173.html

ある説に間違った点があれば訂正するのは当然です。

しかし「陰謀論」とか「トンデモ」とかいった言葉をなげつけることは、
現在の状況において政治的な圧力になりかねないことに鈍感すぎます。
シン・サンチョル氏は検察公安部に告訴されています。

ありていに言うのなら、「トンデモ狩り」という形で、
韓国政府の公式見解を押し付ける結果になりかねません。

ついでに言うと「コロンビア衝突説」は田中宇の説でしょう。


どろ@2010/05/30 02:57

sea_of_sound_2008さん
 「決定的証拠」となったのは漁船によるスクリューやモーターの発見というお説には同意しますが、それと私の書いた内容がどうつながるのですか。
 自分の説に都合が悪いからシン氏が触れていない部分が多くなるだけではないのですか。
 シン氏は、韓国政府も、軍も、国際調査委員会も、爆発でないものを爆発だと断定しているといいます。
 すると火薬成分が検出されたという発表は、真っ赤なウソだということになります。
 しかも彼の意見が正しいとすると、衝突した相手を韓国政府と軍は隠蔽していることになります。
 事件発生時刻もねつ造ということになります。
 当初は座礁だと述べていた天安乗組員の証言も、いまは隠されていることになります。
 ここまで言えば、これは立派な「謀略論」だと思います。
 別に私は韓国政府の説が絶対正しいとは言っておらず、その説明に矛盾がないと言っています。
 確かな論拠があってそれを否定するならいいけれど、デタラメな論拠でそれをするのはよくないと言っているんです。

 「コロンビア衝突説」が田中宇氏以外のだれか別の人の説だと私がどこかに書いていますか。
 批判は歓迎しますが、ずれた批判はちょっと受け入れがたいです。。


sea_of_sound_2008@2010/05/30 04:43

まず、あなたが「謀略論」と呼ぶところのもの(そう呼ぶべきではないと考えますが)に、
反論を加え、正しいのかどうか検証する作業を行うことに賛成します。
その上でいくつかの疑問を呈さざるを得ないのです。

> 「決定的証拠」となったのは漁船によるスクリューやモーターの発見
> というお説には同意しますが、それと私の書いた内容がどうつながるのですか。

火薬やアルミニウムの痕跡は、重要視することはできないのではないかということです。

合同調査団の最終報告書にも出てきません。
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C9381959FE0E2E2E1838DE0E2E2E7E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2

> 事件発生時刻もねつ造ということになります。

あなたも書いているように、発生時刻は二転三転しています。
この論文に限らず、韓国では疑われている点の一つです。

それを「軍当局も当初は座礁と思っていたのでしょう」と推測で説明するのは、
せいぜいこう考えれば納得できるといったことであって、
少しも科学的に何かを立証するものではありません

「どんな海難事故でも、事件後は原因説明が二転三転するものです」
とも書いておられますが、これは韓米軍事演習中の事件で、沈んだのは戦艦です。
それに原因の究明に二ヶ月は長すぎます。

> 当初は座礁だと述べていた天安乗組員の証言も、いまは隠されていることになります。

下記のURLを見ると天安鑑生存者は必ずしも自由に証言できる状態ではないようです。
http://blog.livedoor.jp/hangyoreh/archives/1113361.html

> 別に私は韓国政府の説が絶対正しいとは言っておらず、その説明に矛盾がないと言っています。

無矛盾であるだけでは「科学的」ではありません。「検証」を受けつけないものは科学ではないのです。
したがって公式の声明もそれ以外の説も検証されるべきなのです。


bogusnews愛読者@2010/05/30 09:49

沈んだ艦を引き上げて、海の底までさらって証拠を集めて、2ヶ月もかけて検証したのに、「原因の究明に二ヶ月は長すぎます。」と言われちゃあ立つ瀬がありませんな。


sea_of_sound_2008@2010/05/30 11:44

>bogusnews愛読者さん
そのレスの付け方は本質を外したものでしょう。というのは
「どんな海難事故でも、事件後は原因説明が二転三転するもの」
というどろさんに対して、

「軍事演習中にもかかわらず、北朝鮮軍の攻撃だと即座にわからない
のはおかしいのでは?」と言っているのが私のコメントだからです。

ところで私も「bogusnews愛読者」なんですがね。

「公式の声明もそれ以外の説明も検証されるべき」というのが、
私の立場であることを繰り返しておきます。


どろ@2010/05/30 14:05

sea_of_sound_2008さん
事件当時の報道を振り返ってみましょう。

http://www.asahi.com/international/update/0326/TKY201003260537.html
韓国大統領府報道官は27日未明、「北が直接攻撃した可能性は低いが、関与についてはわからない」と語った。

http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100327/kor1003270005000-n1.htm
聯合ニュースによると、韓国軍消息筋は「船体後方から沈没中で、攻撃を受けた可能性もある。船尾側が爆発して穴が空いたということは、北朝鮮の魚雷艇などによる攻撃の可能性もある」とした。ただ、青瓦台(大統領府)の報道官は「北朝鮮が関与したかどうかは現在、確認できない」としている。また、韓国YTNテレビによると、大統領府関係者は北朝鮮による攻撃の可能性は小さいとの見方を示した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100327-00000548-san-int
「北攻撃」ではなく機雷接触、内部事故説が有力に 韓国艦沈没
3月27日20時0分配信 産経新聞
 沈没現場は南北境界線からは比較的離れている。北朝鮮領からのミサイルや砲撃などの標的にはなりにくい位置だ。
 あえて北の攻撃と考えた場合、境界線を越境した潜水艦による海中での魚雷攻撃がある。しかし北朝鮮専門家たちは「海軍力で劣勢の北朝鮮には現在、韓国に対しそうした大胆な軍事攻撃を加えるほどの意図や動機は見あたらない」としている。
 このため“事故”説が強まっているが、これまでの情報では艦後部で爆発が起き、停電となり、艦底から浸水し船尾が沈没し始めたとなっている。
 1200トン級の軍艦の沈没には相当の爆発力が必要だ。そのため南北双方が海上に設置している機雷の一部が流出し艦に接触した可能性や、艦装備の爆雷など艦内爆薬の誤爆説が出ている。
 また機関故障で発生したガスなどによる爆発事故の可能性も指摘されている。
 韓国海軍は近年、新造艦の配備や装備の改善など兵力拡充が続いている。その結果、兵力・装備では北朝鮮を上回りつつ
あるが、急速な拡充で訓練や運用などの面に問題があるとの声も聞かれる。

http://www.chosunonline.com/news/20100327000016
軍当局は沈没原因について、哨戒艦内部で原因不明の爆発が起きたか、北朝鮮の機雷などによる爆発のいずれかではないかとみている
別の軍関係者は「ペンニョン島、大青島の間は水深が浅く、潜水艦による魚雷攻撃の可能
性は低いとみている

以上のように、当初は北の攻撃に韓国側は否定的でした。
これが変化したのは天安引き上げ後です。
艦艇が外側から内側にひしゃげていて、竜骨が上方に曲がっていた。
これは外部爆発以外に考えられない状態です。
座礁ではあり得ません。
なぜなら座礁なら、船全体が暗礁に乗り上げなければこんなことになりませんが、そんな推進力があるはずがないからです。

座礁説の欠点は、天安が乗り上げた暗礁を見つけだせない点です。
「暗礁に乗り上げた可能性」を理論的にいくら唱えても、肝心の暗礁がなければなんにもなりません。
現場は漁船も行き来する場所ですから、海図を入手するのは簡単なはずです。
その程度の検証もしないで座礁説を唱えているとは思えませんが、調べても暗礁がなかったから書けないのではないかと私は疑っています。
日本の場合は詳しい海図が販売されていますし、特に注意すべき地域はネットで公開されています。
例 http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN10/zusi/CGI/html/210635.html
例 http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN10/zusi/CGI/html/210725.html
この点、残念ながら自分は韓国語の読み書きができないので、調べることができません。
もしも現場に暗礁があり、そこに傷があって天安の塗料でも付着していれば、攻撃説への決定的な反証になると思います。
そういうものが発見されれば、自分も自説を撤回するでしょう。
あるいは隠蔽工作のために暗礁を削り取ったかも知れませんが、その場合でも痕跡ぐらいは残っているはずです。
そういうものが見つかれば、かなり有力な反証になるでしょう。

火薬成分とアルミの検出が報道されているのに、調査報告書には記載がありません。
たぶん、天安自身のものである可能性が払拭できないという指摘が調査団の中にあり、この意見を覆すに足る分析データを提供できなかったからでしょう。
この点も、韓国側がデータを加工していない傍証になると思います。

ところで私は検証行為を否定したことなど一度もありません。
検証は大いにやるべきです。
が、いま出されているものには説得力がないと言っているのです。


sea_of_sound_2008@2010/05/30 17:01

> ところで私は検証行為を否定したことなど一度もありません。
> 検証は大いにやるべきです。

ということは私たちは基本的に同じ立場に立っているということです。
共同で検証できることを感謝します。そのことを認識した上で、
論点を三つにまとめつつ再反論させていただきます。

1.検出された 火薬の痕跡は北朝鮮攻撃の証拠となるか

> たぶん、天安自身のものである可能性が払拭できないという指摘が調査団の中にあり、
> この意見を覆すに足る分析データを提供できなかったからでしょう。

同意見です。その場合あなたは火薬の問題を、外部からの攻撃の決定的要因として
みなす態度をとるわけにはいかなくなることに留意してください。
あなたの主要な根拠だったのだから、一歩退却ですね。

「天安号の煙突と切断面、海底で発見されたという火薬痕と金属破片も、事故海域が
韓国軍の射撃訓練区域一帯という点から、韓国軍や米軍のものではないということが
立証されてこそ、証拠の一つとして提示できる。火薬痕は天安号自体の砲煙の可能性
も検証されなければならない。」
http://blog.livedoor.jp/hanchung/archives/1238938.html

2.哨戒鑑がひしゃげた原因は外部爆発か

> 艦艇が外側から内側にひしゃげていて、竜骨が上方に曲がっていた。
> これは外部爆発以外に考えられない状態です。

これは、かならずしも外部からの爆発によらずとも説明できるかもしれません。
下記URLに次のような説明があります。要約するなら、沈没の原因は座礁であるが、
その際ガスタービン室の周りの骨材の決壊をきっかけとして折れたとするもののようです。
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/knews/00_2010/1274485366348Staff/view

「イ・ジョンイン代表は「ガスタービン室は40~50トンの大きな機械なので、
船の強度を維持していた骨材が損傷して折れれば、これらはそこに維持でき
ない」とし「一種の切断の過程で、爆発とは無関係」と主張した。」

「続いて合同調査団が出した爆発の証拠に対しては「それ自体が座礁による
衝撃を受けて艦体が前後に折れた証拠」と話した」

「イ・ジョンウン代表はこの他にも座礁の可能性を示す証拠を提示した。彼
は「後進してプロペラが曲がったのは確実だ」とし「左舷も翼二枚が曲がっ
て損傷したが、それは強引に後進したことによる」と主張した」

3.座礁説には座礁位置の特定が必要か

最後の論点は、天安鑑が座礁した地点がはっきりしていないという点です。
これにはそうせざるをえない事情があります。当局が記録を公開していないからです。

「また「その部分(座礁や衝突)を確認するには、天安艦の航跡と位置さえ確認
すれば良い」とし「その部分が非公開なので、天安艦が座礁したのか衝突した
のか、現在のところ確認ができない」とし、航跡記録の公開を要求した」
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/knews/00_2010/1275031901749Staff

ついでに「こうした座礁事故は潮の干満の差が大きい西海(ソヘ、黄海)では
たまに起きている」とするソースを挙げておきましょう。
http://japanese.joins.com/article/article.html?aid=125310&servcode=400§code=430

最後に再び「公式の声明もそれ以外の説も検証されるべき」という私の立場を
確認しておきます。「北朝鮮魚雷説か座礁説か」ではありません。


どろ@2010/05/31 00:04

sea_of_soundさん

1.火薬の検出について

おっしゃる通り、報告書に基づく限りで私は火薬の問題を、外部からの攻撃の決定的要因としてみなす態度をとるわけにはいきません。
火薬成分が検出されたのが報道されていますから、見つかったのは事実でしょう。
しかし調査委員会はそれを証拠採用しなかった。
すると韓国政府のデータは、出ている部分については加工されていない可能性が高く、信用がおけるのではないかという傍証になります。

2.哨戒鑑がひしゃげた原因は外部爆発か

イ・ジョンイン代表は艦が折れた原因を「座礁による衝撃を受けて艦体が前後に折れた証拠」と話していますが、これにはかなりの衝突が必要で、岩礁にぶつからなければ起きない現象ですね。
しかし艦船の推力程度でこんなことになるのでしょうか。
そういう実例はありますか。
同じように座礁説に立っているシン・サンチョル氏(議会推薦の調査委員会委員)は、別の意見です。
シン氏は暗礁説をとっていません。
砂浜乗り上げ説です。
シン氏が調べたところ、現場海域には暗礁がないそうです。

「シン委員はまず、ペクリョン島の砂浜に座礁した天安艦が急いで脱出し、他の船と衝突した可能性に重さをおいた。衝突の可能性を提起した理由は、まず沈没位置の周辺に巨大な岩盤はなく、暗礁は排除した。」

浅瀬に乗り上げた程度で艦がまっぷたつに割れるはずはないので、シン氏は別の艦船との衝突という第2原因を仮定しなければならなくなりました。

しかしその仮説も無理だと思います。
艦の壊れ方が座礁説や衝突説を否定しているからです。
甲板が上方にめくれているのは、座礁説でも衝突説でも説明できません。
艦首と艦尾の船底が上の方向に折れていることも、説明できません。
ビジルキールがやはり上方に強い力でねじれていることもです。
艦全体に下から上に強い力が掛かり、破断部分では特にすべての破断面が上方にねじ曲げられています。
これらの現象は艦底から甲板にかけて強いエネルギーが通り抜けたことを示しています。

イ・ジョンウン代表は左舷の翼二枚が曲がって損傷していることを、強引に後進したことによると主張していますが、それならばすべての羽が曲がらなければなりません。
一部の羽だけが曲がっているというのは、プロペラが回転していなかったことを示していませんか。
プロペラ部分が海底の砂地に半ば埋もれて、艦が潮流に引きずられたから、埋もれた部分だけが曲がったと考える方が合理的です。

3.座礁位置について

イ・ジョンウン代表は「折れた場所で今私たちが 暗礁にぶつかったと言っているのではない」とし「暗礁にぶつかり、そこから 抜け出して5~7km程漂流(して沈没)した」と主張しています。
沈没位置は分かっているのですから、航跡記録などなくても、その付近の海図を入手すれば暗礁の有無が分かるでしょう。
暗礁にぶつかったのなら痕跡が残っているはずです。
削られた暗礁があり、そこに天安の塗料痕でも発見されれば、魚雷説は吹っ飛びます。
しかしスクリューまで乗り上げて、艦が折れるほどの激しい座礁など、艦船の推力であり得るとは思えません。

4.バブル効果は迷信で、調査団の発表通りなら艦はバラバラになるか

 URLが示されている米国ジョーンズホプキンス大のソ・ジェジョン物理学教授の意見ですが、検討に値しません。
 オーストラリア海軍の魚雷実験の写真があるので、本文に追加します。
 実験はMk-48魚雷の威力テストで、Mk-48は艦の直下で爆発して竜骨を折るように設計された魚雷です。つまり今回使われたと推定されているものと同じです。 
 艦はバラバラにならず、まっぷたつに割れています。

 批判はよいけれど、何でも口からデマカセを言うのは、まじめな批判ではないと思います。


[PR]
by sea_of_sound_2008 | 2010-05-30 17:47 | 政治